8月の末、日本は再びどこも猛暑をぶり返していた。久々に日払いのアルバイトに出かけた先は、ショッピングモールの野外広場で行われる子ども向けの縁日のイベントだった。明日から新学期が始まることを横目に、酷暑の中家族連れでごった返している。適当に充てがわれた出店は「スーパーボールすくい」で、金魚すくいのポイを使ってカラフルなボールをただ掬うだけのしろものだった。イベント会社のチーフ的女性が大まかな説明をした最後に「彼らは掬うだけで満足なのよ」と笑顔で吐き捨てて行った。スーパーボールは引っ切りなしに掬われていった。